OptiTackマニュアル
クイックスタートガイド#03
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ソフトウェアセットアップ(Motive)
通常MotiveはCalibration Layoutから始まります。
このレイアウトを使用して、カメラのキャリブレーションと3Dトラッキングボリュームの作成が可能です。カメラのモデルやソフトウェアライセンスによって初期レイアウトが多少異なる場合があります。
Motiveの操作
操作パネル
初期レイアウトの一部のパネルの目的を簡単に説明しています。
| UI名 | 説明 |
|---|---|
| Devicesペイン |
接続されているカメラはDevicesペインに表示されます。
このパネルでは、各カメラのフレームレート、露出などを設定し、選択したカメラを再構築に参加するかリファレンスビデオに使用するかどうかを決定します。
トラッキングモード |
| Propertiesペイン |
アイテムがMotiveで選択されると、それに関連するすべてのプロパティがPropertiesペインの下に一覧表示されます。 たとえば、3Dビューでスケルトンを選択した場合、それに対応するプロパティがこのパネルの下に表示され、設定の確認や変更をすることができます。 接続されているカメラや同期デバイス、リジッドボディ、録画されたテイクなどを選択し、それらの設定の表示と変更をすることができます。 このペインは、ほとんどすべてのワークフローで使用されます。 Propertiesペインには、Motiveの[View]タブから、またはメインツールバーのアイコンをクリックしてアクセスできます。 |
| Viewペイン (Perspective Viewport) |
Perspective Viewportには3Dデータが表示されます。
ここでは、キャリブレーション済みのキャプチャボリューム内の再構築された3D座標を表示、分析、選択できます。
このペインは、ライブキャプチャでも録画データの再生でも使用できます。
Perspective Viewportではキャプチャボリューム内の任意のオブジェクトを選択し、コンテキストメニューからアクションを実行したり、Propertiesペインを使用して関連するプロパティを表示および変更したりできます。
また、左上のドロップダウンメニュー |
| Viewペイン (Camera Viewport) | Camera Viewportには、システム内のカメラの2Dビューが表示されます。 ここでは各カメラビューを監視したり、マスクフィルタを適用したりすることができます。 このペインはキャプチャまたはフィルター処理された2Dオブジェクト(円形の反射)を調べ、どのような反射が処理されて3D座標に再構築されるかを検討するために使用されます。 |
| Calibrationペイン |
Calibrationペインは、カメラのキャリブレーションで使用されます。 撮影した2D画像から3D座標を計算するためには、まずカメラシステムをキャリブレーションする必要があります。 キャリブレーションに必要なツールはすべてCalibrationペインに含まれています。 [View]タブやメインツールバーのアイコンをクリックしてアクセスすることもできます。 |
| Control Deck | Motiveの下部にあるControl Deckでは、キャプチャデータの記録(Liveモード)や再生(Editモード)をコントロールできます。 Liveモードでは、Control Deckを使って録画を開始し、キャプチャにファイル名を割り当てることができます。 Editモードでは、このペインを使って撮影したテイクの再生をコントロールできます。 |
Hotkeys
HotkeyはSettings → Keyboardでカスタマイズすることができます。
下の表はデフォルトでよく使われるHotkeyの一覧です。Settings → Keyboardのオプションに目を通し、自分でHotkeyを割り当てることで、ワークフローをスピードアップすることができます。
| デフォルトのHotkey | 機能 |
|---|---|
| File | |
| CTRL + N | 新しいProjectを開く |
| CTRL + O | Projectを開く |
| CTRL + S | Projectを保存する |
| CTRL + Shift + S | Projectを別名で保存する |
| CTRL + Shift + Alt + S | トラッキングデータの出力 |
| Edit | |
| CTRL + Z | Undo |
| CTRL + Y | Redo |
| Layout | |
| CTRL + 1 | Calibrate layoutに切り替える |
| CTRL + 2 | Create layoutに切り替える |
| CTRL + 3 | Capture layoutに切り替える |
| CTRL + 4 | Edit layoutに切り替える |
| CCTRL + [5...9], Shift+ [1...9] |
カスタムレイアウトの割り当て[1…] |
| Perspective View Pane (3D View) | |
| G | 選択されたオブジェクトをフォローする |
| F | 選択されたオブジェクトにズームして適当な大きさにリサイズする |
| Shift + F | 全体を表示するために適当な大きさにリサイズする |
| CTRL + T | 選択されたマーカーで剛体を登録する |
| CTRL + R | トラッキングをリセットする |
| J / Alt + 左クリック | タイムラインのジョグシャトルコントロールを行う |
| Project Pane | |
| Delete | 選択したtake(複数可)やsession(複数可) を削除する |
| Insert | 新しい空のtakeを作成 |
| CTRL + V | クリップボードから空のテイクとしてショットをペースト |
| Timeline Pane | |
| ~ | Liveモード/Editモードの切り替え |
| + | Again+ |
| スペースキー | Record開始/停止、プレイバック/一時停止 |
| CTRL + ← | 巻き戻し(最初のフレームに戻る)る |
| ↓ | 10フレーム戻る |
| ← | 1フレーム戻る |
| → | 1フレーム進む |
| ↑ | 10フレーム進む |
| CTRL + → | 早送り(最後のフレームにジャンプ) |
| Delete | (Editorで)選択したキーフレームを削除 |
| Shift + F | すべてを表 |
| F | 選択したフレームにズーム |
| Shift + F | 全体を表示するために適当な大きさにリサイズする |
| D | (Labeling Modeで)Quick Selectの切り替え |
| Reference View Pane | |
| Shift + F | 全体を表示するために適当な大きさにリサイズする |
Viewportの操作
以下のコントロールを使用して、Motiveの2Dおよび3D Viewport全体をナビゲートします。マウスコントロールとホットキーコントロールの両方を含む、ほとんどのナビゲーションコントロールはカスタマイズ可能です。
[Edit]タブの下のHotkey EditorペインとMouse Controlペインでは、マウスナビゲーションと共通の操作へのキーボードショートカットをカスタマイズできます。
| 操作 | デフォルトコントロール |
|---|---|
| Viewの回転 | 右ボタンをドラッグ |
| Viewのパン | ホイールボタンをクリック+ドラッグ |
| ズームイン/ズームアウト | ホイールボタン |
| 選択 | 左ボタンクリック |
| View上での選択、選択解除 | CTRL + 左ボタンクリック |
カメラの設定
カメラが接続されてMotiveに表示されたら、次のステップはカメラの設定をすることです。適切なカメラ設定は、キャプチャ環境やトラッキング対象など様々な要因によって異なります。全体的な目標は、各カメラの2Dビューでマーカーの反射が明確に捉えられ、区別できるように設定することです。
カメラの設定が最適化されているかどうかを確認するには、グレースケールモードの画像およびトラッキングモード(ObjectやPrecision)の画像の両方を確認し、マーカーの反射が画像上で白く明確になっていることを確認することが最善の方法です。カメラをグレースケールモードに切り替えるには、MotiveのDevices PaneもしくはカメラのAim Assistボタンを使用します。
Motiveでは、Camera Preview Paneで右クリックしてコンテキストメニューでビデオモードを切り替える、もしくは、カメラのProperties Paneからビデオモードを変更することもできます。
Exposure(露出)の設定
Exposureの設定は撮像素子の1フレームあたりの露光時間を決定します。
露光時間が長くなると、より多くの光がカメラに取り込まれることで、より明るい画像が得られ、小さいマーカーや暗いマーカーの視認性が向上します。
しかし、露光量を多くすると、マーカーの誤認識が発生したり、マーカーのブルームが大きくなったり、マーカーがぼやけたりするなど、マーカーデータの品質に悪影響を及ぼす可能性があります。Exposureは、撮影した画像にマーカーがはっきりと表示される最小限の値に設定してください。
ビデオタイプの変更
OptiTrackカメラで収録する場合、さまざまなビデオタイプ(画像処理モード)があります。カメラのモデルによって、利用可能なタイプは若干異なります。各ビデオタイプはカメラのハードウェアとソフトウェアの両方で、それぞれキャプチャしたフレームを異なる方法で処理します。さらに、キャプチャの精度と必要なCPUリソース量は、設定されたビデオタイプによって異なります。
ビデオタイプを切り替えるには、Camera Previewペインからカメラの1つを右クリックし、[Video Type]で希望の画像処理モードを選択するだけです。
Motiveは、設定されたビデオタイプのフレームのみを記録します。キャプチャしたデータの後処理で、takファイル内のカメラのビデオタイプを切り替えることはできません。
また、ビデオタイプを変更したいカメラを選択し、Properties Pane内のVideo Modeで編集することもできます。
Propertiesペインが見つからない場合は、上部のメニューからView -> Propertiesを選択してください。
次に各ビデオタイプについて解説いたします。
| ビデオタイプ名 | 説明 |
|---|---|
| Object |
(トラッキング・モード)Objectモードは、カメラ上でマーカーの重心位置、サイズ、丸みを検出し、それぞれの2D Object測定値をホスト PCに送信します。一般的に、このモードでは3Dデータの取得に最適です。 他の処理モードと比較して、Objectモードは最小のCPU占有率を提供し、その結果、高精度を維持しながら最小の処理レイテンシを達成することができます。ただし、このモードでは2D ReflectionはObject測定に切り捨てられることに注意してください。 Objectモードは、PrimeシリーズおよびFlex13カメラで、レイテンシを最小にする必要がある場合や、Precision GrayscaleモードでCPU性能に負担がかかる場合(例えば、性能の低いCPUを使用してカメラ台数が多い場合)に有効です。 <対応カメラモデル> Prime/PrimeXシリーズ、Flex13、S250e |
| Precision |
(トラッキング・モード) Precisionモードは、しきい値を超えるピクセルに加え、その周囲にある2ピクセルのハローをカメラ内で計算します。これらのピクセルはPCに送られ、追加処理と正確な重心位置の決定が行われます。 これは高品質の重心位置を提供しますが、非常に計算コストがかかり、ネットワーク帯域幅を消費します。オブジェクト・モードが使用できない場合、または0.3メガピクセルのUSBカメラを使用する場合、3Dトラッキング用の低~中程度のカメラ数のシステムにのみ推奨されます。 <対応カメラモデル> Flexシリーズ、Tracking Bars、S250e、Slim13e、Prime13シリーズのカメラモデル |
| (Raw)Grayscale |
(リファレンス・モード)フル解像度の非圧縮grayscale画像を処理します。Grayscaleモードはリファレンス目的でのみ使用するように設計されており、処理されたフレームは3Dデータのリコンストラクションには参加しません。grayscaleのRawフレームデータの送信には高い帯域幅が必要なため、このモードは他のトラッキングカメラと完全には同期せず、低いフレームレートで動作します。また、grayscaleのRaw videoはtakファイルからエクスポートできません。 このビデオタイプは、トラッキングの問題を診断するための照準合わせとCamera Viewの監視にのみ使用してください。 |
| MJPEG |
(リファレンス・モード)MJPEG圧縮glayscaleモードは、スケーラブルなリファレンスビデオ機能のためにカメラ内で圧縮されたglayscaleフレームをキャプチャします。 glayscaleは参照目的でのみ使用され、処理されたフレームデータは3Dデータのリコンストラクションには参加しません。MJPEGモードはフルフレームレートで動作し、トラッキングカメラと同期させることができます。 |
