【新製品】バーチャルプロダクション向けカメラトラッキングツール&キャリブレーションソフト

【新製品】バーチャルプロダクション向け
カメラトラッキングツール OptiTrack Wired CinePuck
キャリブレーションソフト CalibFX

11月19日(水)~21日(金)に幕張メッセで行われるInter BEE 2025の弊社ブースにて、
バーチャルプロダクション向け新製品2つの実機デモを本邦初披露します。


まずは2製品の概要や特長を以下で紹介いたします。

OptiTrack WiredCinePuck

OptiTrackは、撮影エリアの周囲に赤外線カメラを設置して、撮影カメラに取り付けた剛体マーカー(Wired CinePuck)をトラッキングするアウトサイドイン方式のカメラトラッキングシステムです。

製品概要

OptiTrack Wired CinePuck(オプティトラック ワイヤード シネパック)は、バーチャルプロダクションおよび放送スタジオでの使用に特化して設計されたカメラトラッキングツールの最新モデルです。新しい設計、安定した通信、高品質IMUと光学データとのフュージョンで高精度かつノイズの少ないトラッキングを実現します。

OptiTrack Wired CinePuckの特長

有線化:イーサネット接続による通信の安定化

従来の無線方式を採用した旧CinePuckから仕様が大きく変更され、有線方式を新たに採用。
Wired CinePuckはイーサネット接続で給電ならびにデータ通信を行います。LANケーブル1本で制作現場で要求される信頼性を保証しながら、検出範囲の拡大と精度の向上を可能にしています。

世界最高水準の32ビットIMUデータとセンサーフュージョン

Wired CinePuckで使用している高解像度(32ビット)のIMUデータは狭い範囲内で正規分布し、予測可能性に優れています。OptiTrackのMotiveソフトウェアは、この高品質なデータと光学データを融合させ(センサーフュージョン)、トラッキング精度を大幅に向上させます。

カスタマイズ可能な設計

Wired CinePuckは、11個のLEDを備えています。高さ違いで2種類用意された拡散キャップを強力マグネットで装着することで、ユーザーの用途に応じてカスタマイズが可能です。Motiveソフトウェア内でも最適な設定を行います。

OptiTrack Wired CinePuckの優位性

アウトサイドイン方式で天井や床へのマーカーの貼付けが不要

OptiTrackは撮影エリアの周囲に赤外線カメラを配置し、撮影カメラに取り付けたWired CinePuckのマーカーをトラッキングします。天井や床にマーカーを貼れない放送スタジオでの使用に最適です。また、インカメラVFXのスタジオでは、天井のLEDウォールを自由に配置することが可能になります。

マルチカメラ撮影におけるカメラトラッキングシステムでコストパフォーマンスを実現

OptiTrackの赤外線カメラで構築したトラッキングエリア内であれば、複数のWiredCinePuckを使ったマルチカメラ撮影のトラッキングが可能です。コスト安なWired CinePuckとレンズエンコーダーを追加するだけで撮影カメラの台数を増やせるため、撮影カメラの台数の多い大規模システムになるほど、他社製のカメラトラッキングシステムに比べて圧倒的なコストパフォーマンスを実現します。

タレントトラッキング、オブジェクトトラッキングの運用が可能なシステム

ヒトやモノにマーカーを取り付けるだけで、カメラトラッキングと同時にタレントトラッキング、オブジェクトトラッキングが可能です。
LEDウォールにマーカーを貼り付けることでセットエクステンション時のLEDウォールの位置合わせも可能になります。

CalibFX

製品概要

CalibFX(キャリブエフエックス)は、バーチャルスタジオ向けのAll-In-Oneキャリブレーションソフトウェアです。

レンズキャリブレーション機能とカメラオフセット機能を搭載しています。

本製品を使うことで実写とCGのずれを解消し、完全に一致をさせることが可能になります。

様々なカメラ・レンズ・3Dエンジン・カメラトラッキングシステムに対応した商品であるため、多くのバーチャルスタジオでお使い頂ける商品です。

製品機能①:レンズキャリブレーション

機能紹介

バーチャル撮影で必須となるレンズプロファイルをARタグボードを使い取得します。
取得したレンズプロファイルを3Dエンジンに読み込むことで、仮想カメラに実際の撮影レンズの特性(画角や歪み、焦点距離など)が再現されます。

計測項目

  • Field of View(水平画角)
  • K1、K2(歪み係数)
  • Nodal Offset(入射瞳位置オフセット)
  • Focus Distance(焦点距離)
  • Aperture(絞り値)
  • Censor Size(センサーサイズ)
  • Center Shift(光軸位置)

対応3Dエンジン

  • Unreal Engine
  • Aximmetry
  • Pixotope
  • ZeroDensity
  • Vizrt
  • Brainstorm

製品機能②:カメラオフセット

機能紹介

カメラオフセットは実写空間とCG空間の位置合わせを行うための機能です。

原点設定用の”ARタグキューブ”をスタジオ床に設置し、実写カメラを通して画像を取得します。カメラと原点間のオフセット値とカメラとトラッカー間のオフセット値の2つを算出します。この2つのオフセット値をネットワーク経由でレンダリングエンジンに送信すると実写とCGの位置合わせが完了します。

PTZカメラSony FR7対応

CalibFXは、PTZカメラSony FR7のOpenTrackIOへの対応(2026年2月のファームウェアアップデートで対応予定)に合わせ、カメラオフセット値をイーサネット経由でFR7本体に直接送れるように開発を進めています。これによりFR7を使ったバーチャルプロダクションではCalibFXを組み合わせることで、最短1分でカメラ位置のオフセットを完了させます。この場合は、CalibFXにおけるレンズキャリブレーション工程は省略され、セットアップ時間の大幅な短縮が実現します。

FR7とCalibFXの組み合わせで、高品質な実写CG合成が実現できるため、バーチャルスタジオ用のカメラとしておすすめです。

カメラオフセット後のAR合成例。キューブの角にバーチャル空間の原点が設定される。

InterBee2025出展概要

WiredCinePuckおよびCalibFXはInterBEE2025デモを行います。ご興味がある方はぜひ一度弊社ブースまでお越しください。

開催期間

11月19日(水)~21(金)

場所(小間番号)

幕張メッセ(Hall 4 4409)

出展内容

  • バーチャルプロダクション向け、カメラトラッキングシステムとキャリブレーションソフトウェアの展示。
  • Sony FR7とCalibFXを組み合わせたAR合成デモ実演。
  • OptiTrack WiredCInePuckを使ったカメラトラッキングのAR合成デモ実演。

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