Drone × Art

株式会社アマナ
FIGLAB
小野靖之氏、杉山諒氏、横山徹氏

OptiTrackを使用して今までに多くの作品をクリエイトしている株式会社アマナ。
ドローンをアートと融合させるその技術を紐解いていきたいと思います。

 

ドローンを使った世界初のモーションコントロール撮影として2018年に太陽企画様制作のKOJOE氏のMV「Day n Nite」に始まり、2019年にはエルサレムデザインウィークで展示された「Drawn by Drone」、king gnu「飛行艇」のMV、2021年にはSUNTORY「金麦」のCMなど、様々な形の作品として世に出ています。

Behind The Scenes KOJOE "Day n Nite"

モーションコントロールカメラとはコンピュータによって動きを制御し、同じカメラワークを繰り返し再現できる技術です。Amana様の作品ではコントロールするカメラとしてドローンで撮るというアイディアを生み出し、ドローンを制御するのに必要なモーションキャプチャーシステムとしてOptiTrackを選択いただきました。
OptiTrackはドローンの三次元位置・姿勢を計測しながらデータをAmana様が開発したドローン制御のプログラムPCにリアルタイムに提供する役目を担っています。

FIGLAB「Drawn by Drone」 JERUSALEM DESIGN WEEK 2019

「Drawn by Drone」はアーティストが描いた絵をドローンがトレースして絵に仕上げるという、現場でリアルタイムにアートが出来上がる展示でした。

ー どんな事が困難でしたか?
一年ぶりにOptiTrackを触ったということもあり、出国前の事前準備は調整がかかったとのことでした。海外でさらに展示場所が屋外ということで、日本で屋外のテストはしたものの、エルサレムの屋外とは環境が違いすぎたとのこと。というのも展示会場の壁がレンガ作りになっており、太陽光が反射して予想以上に計測環境が悪かったとのこと。(太陽光にも赤外光はもちろん含まれており、強力な光ほどカメラに影響が出やすいのです)ソフトウェアで露光(Exposure)の微調整を繰り返しながら、無事展示を成功することができたそうです。

programmer 横山氏

King Gnu - 飛行艇

king gnu「飛行艇」のMVは螺旋状の通路でドローンを制御し、モーションコントロールカメラとして撮影した作品。

左:General Manager/Producer 小野氏
右:producer/Planning Director 杉山氏

ドローン制御は難しい
ドローン制御をする上である壁にぶつかっていたそう。それはドローンが目標のポイントを目指すところまではプログラム上でうまくいくが、目標ポイントで止まることができず流れてしまうという問題があったとのこと。そこで、弊社事例でもご紹介したことがある東京工業大学三平先生から制御理論の教えを乞い、見事その問題を解決されたとのことでした。
>OptiTrackを活用したロボット制御の研究

今後どんなことにOptiTrackを使いたい?

今後は複数台のドローンの制御をされてみたいそうです。カメラとしてだけでなく、照明もドローンに積んで、例えばカメラ2台と照明5台でライティングもドローンの制御で行ってみたい!ということです。なんだかとても面白そうですね。もちろんOptiTrackで複数台のドローン制御も可能なのでぜひチャレンジしてみてほしいですね。

株式会社アマナ
FIGLAB
http://figlab.jp/

1mm以下の精度で人や物の3次元位置姿勢をトラッキングする光学式モーションキャプチャシステムです。